【ペルーの旅 時空を超えた旅編 私のトラウマとの出会い】
不思議な経験をし、それを肯定的にとらえてくれる仲間。
寄り添ってくれる仲間に恵まれた旅だった。
次の日、マチュピチュから見える山「ワイナピチュ」へのハイキングがメインの日。
しかし、同じ4人はまたもやマチュピチュ遺跡に残るという選択をする。
昨日見たものを確かめたいのかどうかは各自違う思いで。
私も当然のようにマチュピチュに残ることにする。
その日は朝から天気のいい日だった。
前日は大切な仲間たちとインカトレイルの打ち上げのような飲み会。
思いっきり楽しんだ夜。
本当にすてきな仲間たちに囲まれている。
そんな幸せを感じた夜でした。
その日の朝は早起き。
5時から朝ごはんを食べて、6時過ぎのバスでマチュピチュへ向かいます。
ドキドキと不安の混じった気持ちでいよいよ遺跡に入ります。
まずはインカ橋と呼ばれるところへ。
ここも来た。
そう思えました。
そして、危ないから言っちゃいけないと言われ、余計に行くみたいな。
懐かしい場所がいっぱい。
そこからなんとなく一人になり。
遺跡に戻ります。
そのあと一度合流したもののやっぱり一人に。
記憶の奥に眠る場所を探すかのように、遺跡のあちらこちらを回ります。
観光客の滞在はだいたい2時間半だそうです。
その間にメインの場所を回るだけ。
だからそれ以外の場所は一人になれるくらい静かな場所も。
神殿のエリアの上にある居住区に行ってみるも、まったく感じることがない。
神殿付近はなおさら。
きっとこの辺りにはあまり近づかなかったんだろうな~。
昨日からきになているコンドルの神殿には近づくことができない。
そこで、昨日のんびりしたいなと思った段々畑に。
そこに着くなり、さやかと旅人の一人が声をかけてきた。
「やっぱりここにいた」
まるで知っていたみたいだよね。
3人で合流して、
私は昼寝。
さやかは瞑想。
旅人はのんびりしていた。
1時間半くらいをそうやって過ごして、そろそろ戻る時間。
今日はあまり感じないな~。
そう思って立ち上がったその時、私に降りてきた言葉が。
「なぜ一人が嫌なのか知りたいか?」
誤解されているのですが、私は一人旅ができません。
その先に人がいればひとりで電車や飛行機には乗れます。
でも長い時間を一人で旅することはできない。
家にいても、休みを一人で過ごすのは厳しい。
もちろん一人で飲みに行くなんてこともない。
恐怖にも近いこの一人でいるということ。
なぜかなんて考えたこともなかった。
でも理由があると考えるのも当然のことか。
そう思った。
その答えがコンドルの神殿にある。
そう確信を持った。
さやかに、
「コンドルの神殿に行こうと思う」
そう伝えると、ただわかったという。
3人でコンドルの神殿へ向かう階段に。
ここを下ったらその先にコンドルの神殿がある。
ゆっくりと下っていく。
すると、本当に行きたくないという気持ちが私を支配する。
一人で入れないの理由なんて知らなくてもいいんじゃないか?
とにかくコンドルの神殿に近づいてはいけない。
警告音のように私の頭に、心にそんな思いが響きだす。
前日には気が付かなかった別ルートが。
コンドルの神殿の下を抜ける道のようだった。
入口に立ってその抜け道を知った時、私はその抜け道に続く階段を選んだ。
コンドルの神殿には近づいてはいけない。
一歩
一歩
階段を下りていく。
心が落ち着く。
安心する。
さやかについて行く
一歩
一歩
安心の中に
本当に行ってしまっていいのか?
このままコンドルの神殿に入らなくていいのか?
そんな声が聞こえ始めた。
一歩
一歩
それが頭や心でなく「魂」からの声だと気づく。
私はどうしたらいいのか?
ただ、魂が私に語り続ける。
「本当にそれでいいのか?」
階段を半分くらい下ったところで、さやかに声をかける。
「やっぱり俺、コンドルの神殿に行く」
つづく
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いいところで終わらせているつもりはなく、
ただ、この先を描くにそれなりに時間が必要な気がした。
たぶん明日、この続きを書くんだと思う。
あの時おこっていたことをもっと自分の中で考えたい。
そう思ったからここで今日は終わり。
読んでくれている人にしてみれば。
「あ~!!」
かもしれないけど。
今もこの時のことを思い出すと心拍数が上がっていく。
手に汗をかく。
でも、あのことはここのしっかり書かなきゃ。
そう思うから。
少しだけ待ってください。
あのことをしっかりかけるまで、ほんの少しだけ。
エコツアーディレクター 木村太郎
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